色づく世界の明日から

年末になると様々な無料配信イベントがあるが、その中でもタイトルに惹かれ気になった『色づく世界の明日から』(全13話 約5時間)をこういうのがあると今朝知って籠もってイッキ見した。

魔法使いが特技のような感じで受け入れられている社会の中で魔法使いの血を引いていながら魔法を嫌悪し、トラウマで幼いころに色覚を失いモノクロの世界で心を閉ざすように過ごしてきた女子高生の主人公が、2078年ある祭りの日の夜に祖母から突然「あなたは今から高校2年生の私に会いに行きなさい」と言われ、彼女の時間魔法によって訳も分からないまま60年前の2018年に送られてしまう。そこで魔法を嫌悪した理由などだんだん悲しい過去が明らかになっていくとともに、ありのままの自分を全て受け止めてくれる若き祖母やまわりの人たちの存在によって素直に前向きな気持ち、そして色を取り戻していく。

2018年に放映したTVアニメ『色づく世界の明日から』(Iroduku: The World in Colors)は、P.A.WORKS制作による綺麗な映像と興味深い世界観、テンポ、音楽もよくて美しく切なくも儚く、涙を誘う良質な恋愛青春群像劇で、感情の表現が豊かで見る側の精神の核にある記憶を呼び覚ましながら心を打つ良い作品だった。(青春群像劇って何か古くさい言い回しに思えて良い言葉探したけどなかったので、いったんこれでいく。)

ポイントとなる10話最後と13話最後を特に注視し、そして最後まで見終わったら改めて1話の冒頭の過去に送られるまでを見直すという1.1周をすると様々な疑問はたいてい解消する。

最後、孫の瞳美を未来へ送った祖母の琥珀が言う「瞳実を未来に返したのは私の時間魔法じゃない。そのことは私だけが知ってる。瞳美の無意識の魔法が解けることが旅のリミットだったんだ。未来の私がかけた大きな魔法。今はまだ届かない。けど、いつか、きっと。。」の想いから続く60年後の琥珀が「60年分の(満)月の光を浴びた星砂」で瞳実を60年前に送るという流れで、ストーリー的には倒置法的な展開がされる。ただタイムループはどうしても最初の起点が「鶏が先か、卵が先か」という問題が気になる。祖母が高校2年の自分が瞳実の問題を解決できると確信を持って送り込めたのはなぜってところで、1話の最初でもう少し伏線が欲しかったと、瞳美が戻ってきてあとがき的な伏線回収の続きを見ていて思ったが、でもすごく鑑賞余韻が良かったので気にしないでおく。(あるいは自分の理解が間違っているのか。)

舞台(聖地)となる長崎は中学、高校と修学旅行2回行ったな。後に聖地となった場所で行ったことあるのはグラバー園だけか・・・でも2回行った。高校の修学旅行で九州となったときはなんで信州じゃないねん2回目やんって思った気持ち蘇った。「あなたは今から高校2年生の自分に会いに行きなさい」って言われたいね。当時の自分に伝えたいこといっぱいあるね。

星砂時計が欲しいね。あれデザインも良いしね。ガジェット探したけど無かった。

「未来を決めるのはいつも自分」

「気持ち一つで世界は変わっていく」