GARMIN GPSMAP 60CSx へフリーの地図をインストールする方法

しばらくしたら、シンガポールへ行こうと思っているので、愛機GPSMAP 60CSx(日本語版)にシンガポールの地図を準備しておこうかと思い立った。行く前に準備すればいいことなんだけど、一昨年、海外出張時に使った地図がバージョンアップされていないか確認したい気持ちも出てきて、つい。。。

達成したいことは、「GPSMAP60CSxに(できることなら無料/無償で)シンガポールの最新の地図を入れたい」

手順としては、以下の通り。

  1. 地図データを表示させるためのソフトを準備
  2. フリーのシンガポールの地図を探す
  3. GPSMAP 60CSxに転送

まず、「1. 地図データを表示させるためのソフトを準備」から進めることにする。

GarminのGPS機で扱えるフリーの地図は、ファイルの拡張子が img のものである。

GPSMapEditという地図編集ソフトを使えば、この imgファイルを画面表示(拡大/縮小も可)させることができる。なお、このソフトは地図のシンボルや道路などを自由に編集できる、かなり高機能なソフトであるが、それを地図の表示だけで使うという、もったいない使い方となる。また、このソフトはUSD65のシェアウェアであり、期間内は評価版として利用できる。ただその期間は、特に指定されていないようで、2007/01にインストールしたGPSMapEdit v1.0.33.2を立ち上げてみたが、そのまま画面表示できた。

次に、「2. フリーの地図を探す」に進む。

シンガポールをカバーする地図としてGarmin から有償で 「MapSource WorldMap」、「City Navigator Singapore/Malaysia NT」 というソフトが出ている。前者の「MapSource WorldMap」は複数国にまたがった海外出張で使えるかと思って期待し購入したが、いろんな意味でかなりアバウトな地図で、無いよりましかもしれないが、POIも特に無いので、実質使えないというレベルだった。特に、国土を年々計画的に造成拡張させているシンガポールではほとんど使えなかった。移動軌跡の記録を目的としても、今どこにいるか確認するのが難しい縮尺1/100万程度の地図なのに、Beach Road の1994年にできたThe Concourseやセントーサ島の新しいマーライオンも海の中だし、Tuasは形さえない始末。またPCソフトも英語版なので、「マップソース日本詳細道路地図(シティナビゲーター)」と競合し使い勝手が悪い。後者はWorld Mapでの失敗を念頭にいつ時点の地図なのか不明なことと、円換算で 12,000円するので投資対効果で難があるように感じられ購入に至っていない。そこで、これらに替わる実用的な地図を入手する必要があると思った。

一昨年は、 MapCenter国別一覧から探した。

MapCenter Singapore

今は、MapCenterの後継となるMapCenter2 があり、本来はMapCenter2から探すのが正しいのだが、データがロストする障害が発生しているようで Singapore の地図は MapCenterの方が登録数が多い状態である。

そこでのファイルを選ぶポイントは、左部に出る画像イメージと、ファイルサイズのバランスである。ファイルサイズが大きいほど、多くの情報が記載されていて有益であるが、最終的にはダウンロードして GPSMapEdit で確認することが失敗しないポイント。

ここでのSingapore の地図でお薦めは、Singapore Routable v2.70(2005-09-16) というものであるが、2005年ということで、劇的に変わっていくシンガポールを追い求めるにはもっと最新の地図を入手する必要がある。そこで、この地図の作者のサイトへ行ってみることにした。地図の update は続いているようだ。

Singapore Routable map v3.79(2009-03-27) が最新らしい。ただし、これは lock がかかっている版で、メールでGPSのUnitID、ユーザネーム、機器モデルを伝えunlock コードをもらい、MapSource等で解除指示し使用可能となる。さて、どうしようかと思っていると、unlock版の Singapore Routable map v3.67(2008-07-16) というのもあることがわかった。Version history を見ると小数点2桁のVersion管理らしいので10世代以上前の Version となるが、旅行者視点からするとPOIの追加が多いのが気になるが、unlock版ならGPSMapEditで地図を確認できるし、事前に気になるポイントがあれば、60CSxでポイントしておくか、このソフトでPOI追加すれば良いと考え、様々な観点でのトレードオフの結果、v3.67を選択。早速ダウンロードし SG-R367u.zip から 60000078.img を取り出す。explorer上のファイルスタンプは 2008-04-04 となっているので、作成時期はこのあたりのようである。

早速、GPSMapEdit で地図を表示し確認。すばらしい。

最後に、「3. GPSMAP 60CSxにコピーし動作確認」だ。

imgファイルをGPSMAP 60CSxに転送するためには、sendMap というソフトを使ってGPSへの転送対象ファイル(gmapsupp.img)を作成し、できたファイルをMicroSDにコピーする必要がある。

SendMapのページには色々ソフトが掲載されているが、使用するのはFree sendMap20 rev 6.0 for Windowsである。このソフトで60000078.imgファイルを指定し、「Create GMAPSUPP.IMG」ボタンを押下し、gmapsupp.imgファイルを作成する。Tipsとして、GPS機の地図情報(MicroSDのGARMINgmapsupp.img)は転送の都度、全置換されるので、何ヶ国か回る場合は、sendMap上でGPSMAP 60CSxで使おうとする地図すべてのimgファイルを指定し、1つのgmapsupp.img ファイルを作成する必要がある。

転送は、このソフトを使うこともなく、MicroSD に garmin というディレクトリを作成し、その下に作成した gmapsupp.img をコピーすればよい。

GARMIN の GPS機は、入手した地図を活用できるのもメリット。

■地図入手のための関連リンク

  • Malsingmaps
    Malysia と Singapore 両方の地図が必要な場合(会員登録必要)。掲示板では他の国の地図に関する情報もある。